毎日タカラヅカ

タカラヅカファンライフをエッセイ漫画で綴ります。

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ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜感想ルポ

大変久しぶりにブログを更新するモモオです!!

チケットが全然手に入らず、タカラヅカ不足な日々を送ってました…

 

そんな中、今回は、雪組・望海風斗さん主演の「ひかりふる路」をブルーレイで観た感想をアップしたいと思います!劇場に行けなかったからブルーレイを買ったのですが、何回も観られるので買って良かったです!!

 

雪組のトップに新たに就任された、だいもんこと望海風斗さん。

歌うまさんとして名高いだいもんですが、私はだいもんが出ている作品をこれまで全編を通してちゃんと観たことがありませんでした。

動画などで断片的に映像を観たことがあるのと、まぁ様と仲良くされてる素のだいもんしか知らなかったのです。

 

そんな私が、ロベスピエールでだいもんデビューしてどうなったか、読んでやってくださいませ…

 

だいもん=歌うまさんなのは知っていたけれど

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✳︎すいません。だいもんの似顔絵にトライするのが初めてで、四苦八苦しました…許してください…。

 

だいもんの、歌が、思っていた以上に素敵すぎて!!!

今さらで、大変、申し訳ないんですけれど、素晴らしい歌いっぷりに、引き込まれていかずにはいられませんでした〜!!だいもん素敵〜!!

フランク・ワイルドホーンさんの美しく力強い旋律と、だいもんの表情豊かな歌声が素敵に響いておりました…!!

 

そして娘役トップの真彩希帆さんの歌も、これまた上手すぎて!!!

だいもんに合わせて歌唱力抜群の娘役さんが選ばれた…と思わずにいられない素晴らしい歌声。音程が正確なのはもちろん、声が多彩で、小鳥のようにかわいくて澄んだ声で歌ったかと思うと、激しく力強い声で歌いきっていたりして、とても魅力的な娘役トップさん!今回の公演の途中で、喉を少し痛めてしまうということがあったそうなので、大事にして長く活躍してほしい〜。

 

二人の歌声が合わさることで、本格的なミュージカルの世界を作り上げることができるんだ…って感動を覚えました…!!

雪組トップの歌の世界がこれから楽しみすぎます!!

 

私が特に感動したのは、 第11場B ロベスピエールの執務室で、「愛した人を殺すなんてできない!!」と二人が歌をかけあうシーンです!!

物語のクライマックスで、メロディーラインも最高の盛り上がり。高音を裏声でなく美しく出してるところにぞわぞわしました。(あっでも無理しないでほしい…)

二人がこれでもかと競うように、表情豊かに歌い上げるシーンにドキドキしてしまいました!!

 

特に後半の苦悩ロベスピエールだいもんが大好きです

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恐怖政治に目覚め、暗黒堕ちしたロベスピエールは、観劇された方々の中でも恐いという感想が多かったのかもしれません。

…しかし…

私はこの恐怖政治に目覚めてからの、だいもんロベスピエールがめちゃくちゃ素敵だと思ったんですッ!!そういう方、多分、たくさんいらっしゃると思うんですけどッ!!

 

まず恐怖政治に目覚めて、台の上でサンジュストたちを従えながら、瞳孔開き気味の表情で狂ったように演説するロベスピエールだいもん。

 

感想「なんてこった… この暗黒だいもんかっこよすぎる… ドキドキ…」

 

次に、似顔絵にも描いてしまった、ダントンとの最後の食事で、ダントンに何を言われてもツーン!!としてるロベスピエールだいもん。

 

感想「ツーンてしてる… ものすごい目つき悪い… 拗ねてる… 素敵!!!」

 

きっと…だいもんのファン歴が長い方にとっては、当たり前のことなんでしょうね…

陰のあるだいもんの表情が素敵すぎるっていうことは…

理想を語っていた、さわやかなロベスピエール青年も、もちろん素敵なんですけれど…

 

ロベスピエールが主役の本作品について思うこと 

話は変わって、今回の作品全体への感想を書いておきたいと思います。

なんか急に堅苦しい文章になってしまうんですけども!!

この後の文章は自分でも読みにくいので、ほんと、良かったら読んでいただけたら…。

 

ロベスピエールといえば、フランス革命が関わる物語に脇役として出てくることはあっても、主役として活躍することはなかなかない方…。

恐怖政治というフランス革命の悲しい部分の中心にいる方であり、どうしても作品自体が、ずどーんと暗くなってしまいますね。

それはそうなのですが、私は以前から、ロベスピエールが主役の作品を観てみたいなと思っておりました。

ベルサイユのばらのように、革命のドラマチックな部分は作品になっていても、そのあとどう国が作られていったのかということについては、表立っては触れられないことが多く、そういうところをこそ見てみたいと思っていたのです。

 

今回の作品は、理想を掲げながらも、人間という現実をどう理解して向き合って行くのかというテーマが前面に出ていて、とても興味深く観ることができました。

タレーランが何度も言っていた、終わらせることができなければ、待っているのは…破滅だ…という言葉が印象的で頭に残ります。現実とどう折り合いをつけるのかということとの戦いがずっと描かれていたように思えました。

 

その中でも、特に、信念を同じくしていた友人ダントンとロベスピエールの対比は素晴らしかった!!

理想に燃えていたダントンが、目の前に横たわるあまりにもカオスな現実を目の前に、苦悩する姿…。

そして現実を嫌というほど味わったあとも、ロベスピエールに人間の喜びとは何か、それがわからなければ幸せな社会を作るなんてできないと語りかけるシーンもとても良かったです。ごちそうのお皿を全部テーブルの下に落とすシーンもとっても良かった。彩風咲奈さんの演じる人間味あふれるダントン、とにかく良かった。

それに対してロベスピエールは、理想を実現するという想いが誰よりも強くて、現実の中でどう立ち回るか、タレーランの言うところの「どう終わらせるのか」ということを考えられずに、自分も犠牲にして突き進んでいきます…悲。

世界で初めての革命のあと、外側からはヨーロッパ各国がフランスに圧力をかけ革命を潰そうとしてくるし、内側からはタレーランたちが刺客のように攻めてきて、友人ダントンとも切り離され、あまりにもカオスな状況の中で、使命感を持った彼がその結論にたどり着いたことを、共感はできないまでも、理解することができました。

 

そしてまた、俯瞰的に見れば、人間の社会が変わって行くとき、理想がめちゃくちゃ強い力を持って、突っ走って急激な変化を起こしたかと思えば、行く手を遮る現実にぶつかって全てが頓挫したり、かと思えば爆発のあとにエネルギーが出切って、理想と現実がうまくバランスを保ってゆっくりとした変化をもたらしたり、そんなふうに、火山噴火のような、化学変化のような様相を持って変わって行くんだ、っていうのが、ロベスピエールの生き方の中に見えるように思いました。

(一文が長すぎる) 

フランス革命という、歴史上類を見ないほどの社会変化の中で、溜めに溜め込んだエネルギーが噴出するその火山口に、ロベスピエールはいたのだなと、思ったのでした。

 

と、まあそんなわけで、読みにくい文章をたくさん書きましたが

結論:だいもんのロベスピエール、とっても良かったです!!!!